源泉徴収票を英語に翻訳する方法について 

源泉徴収票の翻訳 英語版

日本に住む外国人への交付用や、外国の学校への留学の際の収入証明、賃貸物件の契約、ビザの必要書類など
日本の源泉徴収票の英語版が必要になるケースがあります。

目次

源泉徴収票の英語版とは

源泉徴収票とは

日本において給与所得の源泉徴収票とは、日本で勤務する個人が、1年間に得た給与所得に対して
支払った税金を記載した書類です。
給与の支払者(企業や事業者)は給与の支払をしたら、この給与所得の源泉徴収票を年末(又は翌年1月末)に交付することになっています。

ちなみに様式は日本独特のものになっています。アメリカにおいても同様の仕組みで交付されるフォームがありますので、英語での表現が求められる場面が多くあります。

英語での表現方法

日本の「給与所得の源泉徴収票」を英語で表す場合、一般的には「Withholding Tax Certificate」や「Income Tax Withholding Statement」などが使われます。
日本の国税庁ホームページからは、「Employment Income Withholding Record」という表示で書かれています。

いずれも用途に応じた正確な表現が求められるため、ビザ申請や税務に関する資料において間違いのない翻訳が重要です。

源泉徴収票を英語に翻訳する理由

ビザ申請における必要性

日本から海外に赴任する際や、ビザの申請を行う際に、源泉徴収票の英語版が求められることがあります。特に所得証明として重要視されるため、正確な翻訳が必要です。

確定申告時の重要性

外国人が日本で確定申告を行う場合や、日本人が海外で税務申告する場合、源泉徴収票の英訳は欠かせません。各国の税制に適合させるため、翻訳の品質が税務処理の正確さに直結します。

海外での収入証明としての役割

海外に転居後、現地の銀行口座開設や物件の購入・賃貸契約に、日本の収入を証明するために源泉徴収票が必要となることもあります。このため、正確で信頼できる翻訳が求められます。

源泉徴収票の英語翻訳の手順

原稿の準備

まず、源泉徴収票の内容を確認し、必要に応じて各項目(タイトル)を翻訳できるよう準備します。

適切な表現と辞書の利用

専門的な英語表現を適用するためには、税務関連の辞書を使います。
 ※うまくリンクが張れなかったのですがこのような本があります
 Amazonへ 英和・和英 海外取引で使える会計・税務用語辞典

または、国税庁ホームページから該当する英単語を探すという方法があります。
 国税庁ホームページ 英語サイト

源泉徴収票の見本と例文

実際の英語翻訳の源泉徴収票サンプル

私が英語に翻訳した給与所得の源泉徴収票があるので、サンプルとして画像ご紹介します。

翻訳例

私が翻訳したときは、アメリカの会計事務所に勤務していた時に見ていた単語と、国税庁ホームページから提供されている英語説明を参考にしました。

まず、「給与所得の源泉徴収票」の翻訳を「Certification of income tax withheld from wages for(2024)」としました。理由は、収入証明として使われる場面が良いと感じましたし、証明という単語を入れて外国に日本における正式なもの、という意思表示をしたかったからです。また「給与」という翻訳も入れました。

「住所又は居所」は簡単にAddressで意味は分かるのですが、「Your domicile or residence」としました。

またアメリカでは「給与所得控除額」がなく 年収=給与所得(Gross)のため、その意味を表現したくて
「Adjusted Payment Amount(Net Income)」が伝わるかな?と思ったのですが、「Amount after Deductions」に監修を頂き採用しました。


知っていると良い税金の英単語

給与所得の源泉徴収票の中、摘要欄になにか記載されていることがあります。
その部分も翻訳が必要です。

年調未済 

年末調整が終わっていないという状態。
Year-end tax adjustment not yet completed

2024年分は定額減税の情報

2024年分は定額減税があり、この情報を摘要に記載することになっています。
・実際に控除した年調減税額「源泉徴収時所得税減税控除済額×××円」 は、Amount of tax cut deducted from personal income tax at the time of withholding: XXX yen.

・控除しきれなかった金額を「控除外額××円」としますが、 Amount not deducted: ×× yen

前職の情報

1年分の給与所得を合計して計算するため、給与の支払者は、前職の給与所得の源泉徴収票を入手して年末調整を行います。その際に前職のデータを記載します。
Previous job(Wages *** , Social Insurance ***,Federal tax***) 又はFederal taxは、Japan TaxもOKかと。

翻訳の際の注意点

上記のように「控除」や「手当」など、日本税制の特有の計算・用語があるので、用語を英語に置き換える際には十分ご注意ください。

テンプレートの活用

無料:国税庁の公式サイトの利用

国税庁の公式サイトでは、給与所得の源泉徴収票の入力用が無料で提供されています。
英語版はないですが、日本語のフォーマットから翻訳するなら活用できると思います。

有料:販売サイトや翻訳会社からの入手

翻訳会社に翻訳を依頼するか、
または当事務所で販売しておりますので、ご活用いただければ幸いです。
当事務所の翻訳は、アメリカの会計事務所の先生に監修をいただいています。
私自身、翻訳証明書をつけてカナダに出したものがありますが、無事に承認されています。
 税理士が作ったダウンロードショップ 

まとめ

源泉徴収票は、収入証明という重要な役割を果たしています。その翻訳についても翻訳時の正確な用語選定が求められます。

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この記事を書いた人

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通称“セラピスト税理士” / 高卒
日本で最初にメンタルサポートを業界に取り入れたり、独立時から、個人事業主のための講座・相談をおこなっており、日本国外からも相談をうけている。

顧客の売上アップを本気で支援したく、コンサル、マーケティング、キャッチコピーを学んでおり、利益アップに貢献している。

●掲載している情報は記事更新時点のものです。また堅苦しくないよう読みやすいものを目指してます。税法の細かい用語、用件等は十分注意して記載してますが、最終判断は顧問税理士他専門家へお問い合わせください。

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